「日本におけるクラフトビールの市場機会の分析を行うと共に、
日本において、クラフトビールをより普及させるための政策について
考えてください」という課題解決型学習に取り組みました。
クラフトビールに関係する産業におけるマクロな視点から、
具体的な政策を提案してもらうこの教育プログラムは、
行動変容のマーケティングについて理解を深めることを目的としています。
Aグループは、野球場において球団とコラボレーションした
クラフトビールを販売するという提案をしました。
スポーツ観戦時のワクワク感の後押しによって、クラフトビールに対する
満足感がより高まり、そこから日常的にクラフトビールを飲む人たちを
増やしていくことを目指します。また、比較的価格の高いクラフトビールを
日常的に飲む可能性があるのは、十分な収入を得ている都心で働く
ビジネスパーソンであるとして、東京の中心部において、
キッチンカーを使用して、クラフトビールを提供するという計画を提案しました。
Bグループは、クラフトビールを日常的に飲むようになるには、まずは、
クラフトビールを一度飲んでもらう機会をつくることが重要であると考え、
魅力的な食べ物を扱うイベント内において、
クラフトビールを提供することによって、
普段、ビールを飲むことが少ない人たちに、
クラフトビールの価値に気づいてもらうことを目指すという提案をしました。
また、自宅において、気楽にクラフトビールを楽しむことができるように、
定額制で自宅にクラフトビールが配達される仕組みをつくることを提案しました。
Cグループは、各都道府県の特産品における規格外の食材を使用して
クラフトビールをつくると共に、購入者に各クラフトビールが無作為に配送される
「クラフトビールガチャ」という仕組みをつくるという提案をしました。
購入者は、クラフトビールが届くまでのワクワク感を楽しみながら、
多様なクラフトビールを体験することによって、多くの人たちに、
クラフトビールの魅力に気づいてもらうことを目指します。
この取り組みは、食品廃棄問題の改善に貢献します。
この教育プログラムにご協力いただいた株式会社スモークビアファクトリーの
山崎健太代表取締役より、「拓殖大学住木ゼミナールの皆さんに、
クラフトビールをより普及させるための政策について提案をしていただきました。
優れた分析能力を持ち、マーケティングスキルも高く、
大学で日々熱心に勉強されていると感じました。
市場調査を裏付けとした企画も斬新で感心しました。
何かアドバイスができるとするならば、市場調査はインターネットを通じて、
おおよその情報が手に入りますが、ビジネスにおけるアイディアは、
実は現場に落ちていることが多いのです。これから、さらにリアルな現場に
接する機会を増やしていけば、考察もより深まると思います。
今後の皆さんの活躍を期待しております。」というコメントをいただきました。
住木3年ゼミナールは、主に人がサービスを提供するホスピタリティ産業における
マネジメント人材の養成を目的に、学生が、実践的な教育プログラムにおいて
学修する場を提供しています。